全国各地で消火器の破裂による人身事故が発生しています。破裂の原因は、老朽して腐食した消火器の使用によるものです。いざという時に使用する消火器の適正な保管と日常的な点検を行ってください。一般家庭に備えられた消火器は点検の義務がないので、適正な管理や点検がされていない場合がほとんどです。
また、一定規模の事務所などには、消火器の設置及び点検が義務付けられていますが、点検後間もなくても、設置場所などによっては予想以上に腐食が進む場合があります。
一般家庭や事務所などに限らず、消火器は定期的な点検とともに日常的な管理が大変重要となります。
どうして消火器が破裂するのか?
一般的な粉末消火器は大きく分けて「加圧式」と「蓄圧式」の二種類があります。
加圧式粉末消火器には二酸化炭素ボンベが内蔵されています。
安全栓を抜いてレバーを握ると加圧用の炭酸ガスボンベのガスが勢いよく吹き出し、消火器内部を加圧する圧力で薬剤が放出されます。その時、消火器本体に腐食や変形などがあると、その部分が圧力に耐えられなくなり、破裂が起こることがあります。
破裂の恐れがある消火器は、こんな消火器です
- 製造後8年以上経過している。(消火器の交換の目安は8年です)
- 首の部分や底部が錆びている。(事故の多くがサビによるものです)
- 本体に傷や変形がある。
設置してはならない場所
- 台所や湯沸室など湿気の多い場所(サビが発生し易くなります)
- 直射日光のあたる場所(容器の酸化を進めます)
- 建物の外部(屋外に設置する場合は専用ボックスに収納しましょう)
- 温度変化の大きい場所(腐食を早める場合があります)
“至急”廃棄の対象となる消火器
- 消火器のレバーや本体に傷や変形がある消火器
- 消火器本体にサビが発生している消火器
- ラベルに書かれた耐用年数を経過している消火器
消火器を破棄するときは・・・
不要になった消火器を処分する場合は、次のことに注意してください
- 消火器は一般ゴミの回収には出さないでください。
- 廃棄しようとする消火器を分解したり、放射したりしないでください。
消火器の廃棄は、消防用設備等販売・点検業者に相談、依頼してください
消防署では回収・処分をしておりません。